兵頭さんの防災一言コーナー
(兵頭さん・里在住。 京都市防災センター勤務)
第1回

自主防災組織とは?  
地震や火災等から身体や財産を守るためには,普段から防災訓練や防火行事などに参加して防災行動力を高めておくことが大切です。同時に多発する地震災害を防ぐためには,ひとりひとりの力ではおのずと限界があり,「自分たちのまちは自分たちで守る」という自主防災の組織的な体制のもとで,人々が協力し合って災害に立ち向かうことが必要です。 このように,地域社会のなかで防災という共通の目的をもって自治会や連合会で結成されるのが,自主防災組織です。 (つづく)

第2回
グラッとくる前に災害に強いまちをつくりましょう!
阪神・淡路大震災では「家の下敷きになった人を近所の人が救出した」「みんなでバケツリレーをして延焼を食い止めた」など,地域住民が一体となった活動が話題になりました。  このように,災害時には一人ひとりがバラバラに行動するよりも,地域の人々が協力をして防災活動に当たる方が,効果的です。  日頃から地域の人々との交流を深め,自治会の集まりなどを利用して防災についてよく話し合い,まちを災害から守るための「自主防災組織」をつくりましょう。その活動を通して住民同士の連帯感と防災意識を高めておくことが,災害に強いまちづく りへの早道です。 グラッとくる前に災害に強いまちをつくりましょう! (つづく)
第3回
グラッとくる前に災害に強いまちをつくるには?
阪神・淡路大震災では,地域住民が一体となった活動が話題になりました。 日頃から地域の人々との交流を深め,自主防災組織を作って災害に強いまちづくりをめざしましょう。  防災活動の原点は,「ふれあい」「ささえあい」「たすけあい」です。まず,近所の人とあいさつをかわすようなことからはじめてください。 『隣は何をする人ぞ』から『垣根のない地域社会』へ ふれあい社会をつくる5ヶ条 @近所の人と気軽にあいさつをかわし合う。 A自分の家族だけでなく,隣人にも関心をもつ。 B地域の行事に積極的に参加する。 C地域で実施する防災訓練に参加する。 D自主防災組織に積極的に参加する。 (つづく)
第4回
阪神・淡路大震災から学ぶべき教訓はなに?
 6,400人を超える犠牲者をだした阪神・淡路大震災は,私たちの防災観を一新したといってもよいでしょう。  同時に,この巨大地震は防災上の重要な教訓を残しました。とくに大事なのは次の5つの点です。これらの貴重な教訓に学び,災害の不意打ちに備える周到な準備をしておきましょう。
      【阪神・淡路大震災】の【5大教訓と提案】
教訓1 安全を過信するな! 提 案 わが家の耐震性を調べ,家の周囲の安全度をチェックしよう。
教訓2 逃げ場となる空間を確保しろ! 提 案 家具の配置を工夫し,家の中に安全なスペースを作ろう。
教訓3 家具の転倒・落下を防げ! 提 案 家具はしっかりと固定し,ガラスは飛散防止フィルムをはろう。
教訓4 地域の人々ともっとふれあえ! 提 案 近隣の人々と積極的に交流し,地域ぐるみの防災活動を重視しよう。
教訓5 日頃の備えは万全を期せ! 提 案 イザというときに備えて,非常持ち出し袋を常備しよう。