見守りの輪 Q&A集

Q&A集

見守りの輪の主旨・目的・意義
Q1.今、仰木の里で何を目指す活動ですか?
A1.超高齢化社会を迎え認知症高齢者の増加に伴い、ひとり歩きが増加、悲劇的な結末を迎える事例が身近で発生しております。他方、女性の社会進出が一般的になり、共稼ぎ世代が増加、通学経路に於いて間違いなく帰宅するのか心配る保護者は多いと思われます。そこで、子供から高齢者まで見守るために、全住民が参加・協力するボランティア組織を立ち上げることを目指しました。この活動を通して持続可能なまちづくりに貢献することを願っております。

Q2.どのような目的で活動しているのですか?
A2.里学区の全住民を対象とし、ビーコン呼ばれる電波発信機を子供やひとり歩きを懸念される高齢者に所持していただき、定点(光ボックスと言う検知器)及び定人(多くの住民に協力いただき、スマフォに検知アプリをインストール、常時検知可能に)で網の目検知システムを構築し、全住民の協力の下、定常的に子供を見守り、ひとり歩き者の有事の際には早期に発見することを目指しています。
特に強調したいのは、定人の協力拡大であり、そのことで検知能力を大幅にアップでき、全住民参加型の活動になることを期待しております。 この活動が学区内だけで無く近隣学区・大津市全体へ普及することを願っています。

仕組みについて
Q3.ビーコンとは?
A3.ビーコン(Beacon)の元々の意味はのろしや灯台のように位置情報を知らせるための目印の役目をするもののことですが、通常は電波を発信することによってその位置を知らせる機器を指します。見守りの輪で用いるビーコンはiBeaconと呼ばれるもので、その電波がBluetoothを作動させたスマートフォンや専用の固定受信機で受信できるようになっています。その特徴は小型(10円玉大)で携行しやすく、かつ小電力(1mW)なので電池が長持ちすることです。

ビーコン写真

このタイプのビーコンは、元来、商店街を歩く人に各店舗の情報を発信するような目的で作られたものであり、行方不明者の捜索用は想定されていませんでした。しかし、電波到達距離が短いので(ほぼ20m以内)、ビーコン携行者が受信機のそばを通過した場合、その位置と時刻が正確に把握できます。そこで、近年、これを利用して認知症ひとり歩き者の捜索などに使われるようになりました(次のQ4も参考にしてください)。但し、ビーコン携行者の位置がリアルタイムに追跡できるわけではないので、地域内に多くの電波受信場所を設ける必要があります。そこで見守りの輪では、なるべく多くの仰木の里学区内の住民の方々のご協力を仰ぎ、学区内の多くのお宅に固定受信機を設置させていただくことと、スマートフォンによる協力者には捜索時にスマートフォンにインストールしておいた専用アプリを起動させて待機していただくようにしております。

Q4.GPS方式とくらべてどのようなメリットがありますか?
A4.GPS方式は複数の人工衛星からの電波を端末機で常時受信することによって位置を知るシステムなので、たとえばスマホ画面に表示させれば端末機携行者の位置をカーナビのようにリアルタイムに追うことができます。また、多くの住民の協力は必要としません。従って、認知症ひとり歩き者の捜索にはピッタリな方式なので警備保障会社や多くの自治体などで実際に運用されています。しかし、大きな問題があり、それは端末機が大きいので(数センチ)年配者に携行させるのが困難であることと電池の寿命が短いということです。また費用もかなり高くなります。これらGPS方式の問題の解決策として出されたのがQ3のビーコン方式なのです(つまりビーコン方式はGPS方式の後に考案されたものです)。この方式だと費用もGPS方式よりはるかに安価になり、電池も長持ちします。(次ページの表参照)

Q5.大津市などの行政で推進している事業との違いは?
A5.例えば大分県臼杵市はビーコン方式を採っていますが、これは多くの住民の協力を取り付けたのではなく、市内の交差点、公民館、橋や駅など計100箇所に電波受信機を設置したのです。しかしこのような体制ができたところはまだ稀であり、多くの行政はGPS方式を採っています(Q4の問題点は承知の上で)。これは多くの住民の協力を取り付ける必要も多数の受信機を設置する必要もないので実施のハードルが低いからです。
大津市もGPS方式を採っており「行方不明高齢者GPS位置情報探知システム」の名称で運用しています。これの利用対象者は8つの条件を満たす人に限られています(たとえば、65歳以上の方)。また、事業は「セコム株式会社」と「株式会社やさしい手」の2つの業者に委託されており、端末機の名称はそれぞれ「ココセコム」と「どこさいる」(専用シューズに組み込み)です。行方不明者の捜索を依頼した場合、ココセコムの場合、担当者が「現場急行」で駆けつけてきて捜索に当たります。発見にかかる費用は最低でも11660円、1時間以上かかると1時間ごとに11000円が加算されます。もし端末機を紛失あるいは破損すると11000円払わなければなりません。
どこさいるの場合、行方不明者の居場所が家族に通知される仕組みになっており、担当者は来ません。捜索の最低費用は10780円です。端末機を紛失あるいは破損すると上限30000円の費用が発生します。
見守りの輪では「仰木の里学区に住む住民」であればよく、年齢等の制限は設けておりません。子供も対象にしております。また捜索時に上記のような高額の費用は発生しません。

GPS(大津市方式含む)、ビーコン、QRコードの対比表
GPS端末、大津市 ビーコン QRコード
特徴 GPS端末機携行者の現在位置がリアルタイムに分かる。 ビーコン携行者の通過地点の位置と時刻が後で分かる。 QRコード携行者の通過地点の位置と時刻が後で分かる。
電源について 何日に1回かは充電が必要。充電している間は使用できない。 ボタン電池で2〜3か月間使える。 電源不要
かかる費用 2つの業者に委託 (注1) 仮運用段階の暫定費用 (契約時、月額、ビーコン紛失時とも) 仰木の里学区自治連合会加盟自治会員:無料 非会員:500円 シール代(材料費として500円)
携行のしやすさ 大きくて重たい 小さくて軽い 服や持ち物にQRコードのシールを貼るだけ
実施主体と地域住民の協力の必要性 業者が実施し、地域住民の協力は不要 住民団体(見守りの輪)が実施し、多くの地域住民の協力が必要 住民団体(見守りの輪)が実施し、多くの地域住民の協力が必要
世の中に現れた順番 一番目 二番目 三番目

(注1:下記いずれも2021.6.1現在)
1)セコム株式会社
  初期費用(4400円)は市が負担、550円/月、位置情報提供料110〜220円/回、現場急行11000円、
その他紛失・損失時の費用11000や換バッテリー費用1650円もあり 
2)株式会社やさしい手
  初期費用(5500円)は市が負担、2200円/月、位置情報提供料0〜220円/回、専用靴8580〜10780円、
紛失・損失時の費用は上限30000円
詳しくは下記を参照
http://oginosato.jp/satoring/pdf/gpstirasi.pdf


Q6.発信機(ビーコン)はどのようにして感知、家族はどのようにして知る事が出来ますか?
A6.ビーコンは1秒間隔で弱いBlue-tooth電波を発信し続けています。この電波をアプリを起動しているスマホまたは光ボックスがキャッチして、電波の中のビーコン番号を取得します。その後、スマホまたは光ボックスは現在位置情報(東経・北緯)とビーコン番号をセンターのシステムに送信します。そしてセンターのシステムではこの送信された情報をデータとして蓄積します。そして家族や捜索隊、見守りの輪のサポートスタッフがこの蓄積されたデータを解析する画面を通じて直近の感知時間・位置を知ることができます。

イメージ図

Q7.ビーコン持っている人の位置がリアルタイムにスマホ画面に出ているのでしょうか?
A7.ほぼリアルタイムといえますが、ビーコンの電波をスマホが受信してセンターに送信し、センターがデータ化するまでに少しタイムラグがあります。タイムラグは早い場合で数秒、遅いと30秒ほどかかります。また、位置情報はビーコンの電波をキャッチしたスマホまたは光ボックスの位置になりますので、ビーコンの位置そのものではありません。ビーコンの電波は20m程度の距離ぐらいまで有効ですので、電波をキャッチしたスマホまたは光ボックスの位置から半径20m以内にビーコンが存在する(していた)こととなります。

Q8.対象者の移動軌跡はどのように表示されますか?
A8.時系列に日時、ビーコン番号、位置情報がシステムの管理画面に表示されます。あくまでも感知した地点情報になりますので、捜索する場合は直近の感知情報をつなぎ合わせて、どの道順を通ったのか、これからどこに向かおうとしているのかを推測して捜索することになります。しかしながら、過去の模擬捜索訓練の実績では、概ね位置と方向を推測して発見することができております。

<管理画面サンプル>
管理画面サンプル

Q9.見守り可能な範囲を教えてください。
A9.おおむね、仰木の里学区内周辺を想定しています。
現状はコロナ禍の影響で活動が制限されており、光ボックスの設置が滞っておりますが、今後、制限が解除されましたら、光ボックスの設置、スマホ協力者を増やしていき、全域をカバーできるようにすすめてまいります。

Q10.パソコンやスマホが使えないんだけど大丈夫?
A10.パソコンやスマートフォン、タブレットなどがあれば、ご利用者様ご自身でどこからでも、被対象者の見守りをすることが可能ですが、それらの機器をおもちでない場合でも、電話などでサポートしていきます。
また、機器をお持ちでも操作がわからないということでしたら、操作方法についての講習・サポートなどもできますので、お気軽にご相談ください。

スマホ協力者として参加する方法
Q11.協力するにはどうしたらいいですか?
A11.利用者のビーコンを検知して、位置情報をセンターに知らせる専用アプリをダウンロード/インストールし、行方不明者が発生した旨のメールが来たら、アプリを起動してください。 捜索が完了した旨のメールが来たら、アプリを終了していただいて結構です。

Q12.Androidスマホへのインストールを教えて下さい。
A12.下記のQRコードを読み取って、ダウンロードページを開き、ページの案内に従ってインストールしてください。
   
android iphone

Q13.実際使用する際の手順を教えてください。
A13.スマホの位置情報 ・ブルートゥース(Bluetooth) をオン
iPhoneの場合は立ち上げておけば他の作業中でも大丈夫です。
Androidの場合は起動中のみつけてnetアプリが画面に表示されている必要があります。

対象者を検知した時に送信されるデータは以下の通りです。(協力者個人が特定される事はありません。)

××年××月○○日/××時○○分 捜索対象者所持   iPhone:  仰木の里支所周辺 MAPへのリンク
    検知日時         ビーコン番号  検知デバイス  検知場所    スマホの位置情報

利用者として契約する方法
Q14.誰が使えて、誰が申し込めるの?
A14.現在はひとり歩きが懸念される高齢者の方を対象にしていますが、子どもの見守りも試験運用を開始しており、将来的には子どもから高齢者まで必要とされるどのような方でも利用できるように考えております。
さらにその先にはペットなどにも広げられることも検討しております。
仰木の里は安全な街ですが、年に数回、変質者情報が流れることもあります。学校や塾からの帰宅時間が遅い、遊びに行って連絡がつかない等、子どもの行動範囲は時として、予想がつかないことがあります。携帯電話があっても、電池切れや電源が入っていないこともあります。ビーコンなら子どもを守るための道具の一つとして手軽に安心してご利用していただけます。また、ペットについては、犬、猫が中心になると思いますが行方不明になって見つけることが難しい動物もこのシステムを利用することで、見つかる確率は上がります。小さなビーコン一つが安心を与えてくれます。
お申し込みは、ご家族の世帯主にお願いします。世帯主が利用対象者の場合は配偶者または、ご家族で未成年でない方を原則とさせていただいています。

Q15.契約(使える)までにはどのようにすればいいでしょうか?
A15.
@毎月第4日曜日午後より、仰木の里公民館にてご相談を承っておりますので、ご来所いただきご相談ください。その際は事前に下記までメールをお願いいたします。
mimamori.wa@gmail.com
A条件等で問題なければ、契約書に記入・捺印していただき、ご契約となります。
Bお渡しするビーコンを作成いたします。
Cビーコンができましたら、お渡しして運用開始となります。

Q16.発信機(ビーコン)を持たせる方法を教えてください。
A16.発信機(ビーコン)は小さな円形のボタンです。それだけで持ち歩くには失くしやすいものなので、身に着けているものに装着するのが、一番良いかと思いますが、何かちいさな袋状(巾着等)のものに入れて付けたり、首からぶら下げる方法もあります。
付け方に規則はありませんが、破損・紛失すると費用が発生する場合がありますので、ご契約の際、付け方等も相談させていただきます。

その他
Q17.現状の利用者と効果・実績は?
A17.(高齢者)
 2019年 3名 2021年現在 2名(1名死去)
   他1名のデイサービス送迎時の定点通過確認を利用中(子供)
 2020年 約1名 2021年現在 1名(小学生)
   通学路上定点通過確認を利用中

Q18.個人情報の取り扱いについては大丈夫?
A18.利用の際に登録して頂いた電話番号やメールアドレス等の個人情報は利用者への連絡以外の目的で使用することはありません。また見守りの輪から個人情報を第三者に許可なく提供することはありません。

Q19.有事の場合の責任所在などは大丈夫?
A19.対象者が行方不明になり要請を受けたら、見守りの輪で捜索を行い、2時間捜索しても見つからない場合には、家族の了解を得て警察を呼んで捜索を行うことになります。
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